作業について
森づくりには、たくさんの作業があります。タネを採る・タネを蒔く・苗木に育てる・苗木を植える・手入をする・そして目標林の森(海岸林)となります。この作業については今後ホームページに詳細を掲載しますので、楽しみにしていてください。
現状の森づくりへの提言
樹木の生育環境の厳しいところでは、緑化に失敗した個所が多く見られ、特に海岸部はこのことが顕著です。しかし、このことが問題にされることはあまりないようです。これは、植樹と樹林の形成の間に大きな時間差があり、関係者の関心が遠い将来より目の前の植樹に向かいがちになるためです。この結果、植樹という行為が樹林の形成を目的としているにもかかわらず、植樹という行為そのものが目的化している場合が多いのです。特に市民参加等のイベント的な植樹では、この傾向が強く、植樹したものがその後樹林を形成したかをチェックするシステムが組み込まれていないので、このため植栽時の植栽本数や参加者の人数がマスコミを通して喧伝されるが、数年後にその植栽地を観察すると、枯れ木の山になっている場合が多く見受けられます。このような失敗を避けるには、森づくりプロジェクトの開始の時点で、関係者の徹底した議論を通して目標とする樹林を明確にし、その結論を共有し、その樹林を造成するための手段を広い選択肢の中から合理的に選ぶ必要があります。さらに、追跡調査に基づく評価を樹林造成のシステムに組み込んでおく必要があり、用いた手段が適切であったかを追跡調査で確かめ、随時、修正を行いながら目標の達成を図る順応的森づくりの工程管理が必要となるのです。私たちは上記の考えを踏まえ森づくりをしています。